2015年11月8日日曜日

ヘッドフォンのインピーダンスって

ヘッドフォンとか買おうと見ているとスペックにインピーダンスというのがありまして、Beyerあたりのヘッドフォンを買おうとするとインピーダンスが選べるんですけど、なにそれ、音の良さと関係あるんですか?普通意味わからないですよね?ということで書きました。


答え的には、ポータブルオーディオ用でガンガン鳴らしたいなら低いインピーダンスのものをって感じ。インピーダンスとは交流電流の流れにくさを表す抵抗値で、音質とは関係ないけど、どんな風に鳴るのかは繋ぐ機器との相性で決まります。

音を鳴らすにはそこで電気を消費してもらうわけで、消費電力は(電圧x電圧/インピーダンス)で決まります。ポータブルプレイヤーなど電源電圧が低いものでは当然出力電圧も低いのですが、その分電流をたくさん流せる、小さなインピーダンスに流すことでエネルギー(電力)を稼ぎます。具体的には低インピーダンスのスピーカー/ヘッドフォン向けのアンプ設計をして、低インピーダンスのスピーカー/ヘッドフォンで再生するのです。
カーステレオのスピーカーは4オームとか中には2オームなんてのがあるのは電源電圧は低いけど大音量を出したいからです。

ヘッドフォンやスピーカーだけでなくアンプ側にも適合インピーダンスが書いてある場合はそれを適合させると最も効率よく性能を発揮します。本来4オームのスピーカーが付属していたミニコンポ(アンプ部がらわりとヤワ)に別の8オームのスピーカーを繋ぐとキックやスネアのピークがガツンと鳴らなく量感が出ないなんてことになります。

低インピーダンス系の欠点は伝送ロスが大きいことです。ヘッドフォンのケーブルが大きく音を左右しますし、延長すると電流が流れにくくなりどんどん音が劣化します。その辺のこともありバランスの取れた数字として30〜250オームくらいのヘッドフォンが多いのかもしれません。600オームはかつての電線による電話回線のフォーマットの名残りで、放送局などでもこの仕様が一部生きています。電話回線のスーパーアナログっぷりは電話局から何キロも離れた家まで細い線で無電源でベルが鳴りフックの上げ下げを認識しダイヤル出来てしまう仕組み、あれはロスの少ない高いインピーダンスを選びそれぞれの機器を適合統一してたから出来たんですね。

こちらからは以上です。

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