2015年9月7日月曜日

DP9の波形スペクトラム表示が示唆すること

96Kやそれ以上で録音することが多くなると、聴こえない部分のノイズの責任をどうするかという問題を無視できないわけでDP9のように波形をスペクトラム表示する機能はDAWに不可欠だと思います。

高校で物理をやった人(あるいは数学でやった三角関数の加減を覚えているひと)は思い出してもらってもいいんですが、2つの異なる正弦波を合成するとその差の正弦波が生まれます。これはビートとも呼ばれてギターを耳でチューニングする時に体験するものです。
これは聴こえない、たとえば31kHzと30kHzを合成すると1kHzの耳に聞こえる音が生まれることを意味します。耳に聴こえない帯域のノイズが聴こえる部分に現れ聴こえる音として影響する(汚す、あるいは意味のわからない音がしている!とかの)危険があるということです。
レコーディング中は難しくてもマスターのスペクトラムをざっと見て広域に怪しい帯が無いかくらいのチェックは必ずした方がいいとおもいます。

ということで新しいDigital Performerの波形をスペクトラム表示する機能はDAWとしては先進的な実装ですが、聴こえない超高域にも責任を取りましょうという大切なことを示唆している、と解釈してみています。